──それは、恋の始まりであり、終わりだった。

「親友になろう」
そう言ってくれたあの日、私は本当に嬉しかった。
だけど、彼と過ごす時間が心地よすぎて――
気づけば、それが少しずつ、苦しくなっていた。

🌸 “親友”としてそばにいた彼の、やさしさの理由
高校1年の春。
彼は、ある日ぽつりと打ち明けた。

「たぶん、気が合いそうだなって思って。
恋愛とかじゃなくて、女の子の友達として、仲良くしたかった」

驚きながらも、私はうなずいた。
“親友”になろう。そう言ってくれた彼の言葉が、嬉しくてたまらなかった。

それからの毎日は、笑って、ふざけて、時々泣いて。
他の誰よりも自然で、安心できる時間だった。

でも――
その時間が心地よすぎて、
気づけば私は、彼を“親友”以上に想うようになっていた。

だけど、それを伝えることはできなかった。
この関係が壊れてしまうのが、怖かったから。

💌 止まっていた記憶が、動き出す
大人になった今、私は
彼の“遺した一冊のノート”と出会う。

そこに綴られていたのは、
私だけが知らなかった“いくつもの時間”と“想い”。

彼が本当に伝えたかったこと。
私を守ろうとしてくれた理由。
あのとき何も言わずに差し出された、やさしさの意味。

止まっていた私の記憶が、
ゆっくりと、優しく動き出していく――

🕊️「たった一度の恋だった。でも、それだけで十分だった。」
“親友”という言葉に隠した、彼の想い。
その優しさは、最後まで私に届くことはなかった。
でも今なら、少しわかる気がする。

これは、“再会のない純愛”の物語。
もしも、あなたにも忘れられない“恋”があるのなら――
きっとこの物語は、そっと心に触れてくれるはずです。

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